『無価値』と言い切る感性こそが無価値だよ
ただ「考えられる人」は無価値。「行動に移せる人だけ」が生き残る。
「アイディアだけで、実際にモノを創れないヤツに価値はない!」
という事らしいんです、この記事によれば。
Google、Hyper Islandらが仕掛ける最先端・最速の起業家育成プログラム「30Weeks」とは? - Be inspired!
確かに刺激的で、向上心をくすぐられる記事。
この記事の中で紹介されている、デザイナーを起業家にする30Weeksというプログラムも非常に魅力的。
ただ、ほんのちょっとだけ、コレ読んだ時に心の片隅にザラッと引っ掛かるものがあったんですよね。
何かなーと思ったら、
『無価値』
というフレーズにカチンと来たんですね。
ちょっと上から目線過ぎるんじゃないの?って。
……何かを創り出す人達って、世の中の割合からしたら2割どころか1割もいないぐらいじゃないですか。95%は考えるだけだったり消費するだけの人達。
で、ここでいう『価値のある人達』が食っていけるのは、残りの95%の人達、いわゆる『フツーの人達』が彼らのプロダクトを消費しているおかげなワケですよね。
95%の人達が作ったビルや、95%の人達が組み立てたパソコンを使ってるし、95%の人達が作ったメシを食いながら、支えられて暮らしてるワケですよね。
そんな人達に向かって『無価値』って、どういうこと?
どんだけ皆さんご立派なの?
そこんところを忘れてるんじゃないの?って思ったんですよね。
もちろん、考えるだけじゃなくて何かを創り出す事ができる人達って本当に凄いと思うし、世の中を変えていく原動力になる価値のある人達だとは思いますよ。
ただ、『それ以外の奴らは無価値』っていう割り切り方って、凄く視野が狭いよなあって思うのです。
それって『野球以外はスポーツじゃない』って言ってるのと大差ない断じ方だと。
なんだろうな、例えば、
『自分達は凄い』という事を伝えたい時に、
『みんなも凄いけど俺たちはもっと凄いぜ』
っていう伝え方と、
『俺たちは凄いけど、みんなバカばっかりだぜ』
っていう伝え方と、2通りあるじゃないですか。
そういう観点で言えばこの記事は後者のニュアンスなんですよね。
何かそういうのを感じ取ってしまう。